AI時代の仕事とビジョン

OLからハリウッド女優に転身
さらに先のビジョンを創り続ける
中村佐恵美さんとの対談

下の方に書き起こしがあります

前編


後編


    佐恵美さんのWebサイト
    Samurai Counseling(佐恵美さん紹介)
    Train Your Brain(英語サイト)

    話している人
    中村 佐恵美さん
  • ハリウッド女優 出演作『HEROES』他多数
  • 「ハリウッド女優になったOL奮闘記」他の著者
  • Grof Transpersonal認定ホロトロピックブレスワーク・ファシリテーター
  • フラクタル心理学カウンセラー
  • Train Your Brain ワークショップ・プロデューサー
  • 赤塚
  • 東京大学大学院 情報理工学系研究科修了
  • 某電話事業者でビッグデータ×AIの研究・社会実装に従事
  • JAPAN MENSA会員
  • 川澄先生
  • 医師・医学博士
  • フラクタル心理学3級カウンセラー
  • 家庭では2児の母

  • 【佐恵美さん紹介】
    青山学院女子短期大学を卒業後、三井不動産で4年間のOLを経験した後、人生には、夢を追いかける時期があってもいいじゃないかと、カタコトの英語とスーツケースひとつで渡米。

    ロサンジェルスのUCLAのエクステンションで英語を学びながら、アクティングスクールへ通いはじめ、ハリウッドで役者として仕事をはじめる。

    出演作に、『ナチュラルボーンキラーズ』、『トゥルーマン・ショー』、『ヒマラヤ杉に降る雪』、『コンタクト』、『LAX』、『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』、『ザ・ユニット 米軍極秘部隊』、『HEROES』、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』、『犯罪捜査官ネイビーファイル』、など。

    著書に「ハリウッド女優になったOL奮闘記」、「そして輝いて」、「幸せの風にのるために」などがある。

    現在は、ホロトロピック・ブレスワークのファシリテイターとして、また、フラクタル心理学カウンセラーとして、アメリカでの活動の場を広げている。

    全員

    こんにちは。よろしくお願いします。

    赤塚

    今回、AI時代の仕事とビジョンということで、AIで仕事はなくなるのかという話に対して、全3回、約1時間にわたって選択肢の悪魔の話から始まって、テクノロジー化とグローバル化によって今は世界中のチャンスをつかみ取れることとか、それらをつかむためにはまず自分がやりたいこと、最終的にはビジョンを創っていくことが必要だという話をしてきました。

    で、この最後の自分が本当にやりたいこととか、ビジョンていうのをどうやって見つけていくか、創っていくのかという話について、今日は川澄先生に加えて、ハリウッド女優、作家で今はブレスワークとインナーアウェアネスワークショップのファシリテーターをされている、中村佐恵美さんをお迎えしてお話していきたいと思います。

    佐恵美さん、最初に自己紹介をお願いします。

    佐恵美さん

    中村佐恵美です。わたくしは、80年代後半、バブル経済真っただ中に東京でOLをしていまして、生ぬるい快適な生活、親元から会社に通っている、とてもこう・・・保護された生活をしていたんですけれど。

    フィアンセを残し単身渡米

    やはり何か物足りないと思いまして、結婚前に自分の夢を追いかけて生きる時期があってもいいんじゃないかと思いまして、90年に渡米しました。

    アメリカに来ましてからは、アクティングクラスに通ったり、英語を勉強したりしながら暮らしていたんですけれども。

    元々の目的が、若いころいろいろなアメリカの青春映画と呼ばれるものを見ていて、フラッシュダンスですとかフェイムといった映画の貧乏なアーティストのように、夢を追いかけて一生懸命生きる。

    青春を楽しむ

    そういう最後の青春を楽しみたくて、そういうことが目的で来ました。

    途中で貯金が底をついてしまったので、ロサンゼルスの日本語放送でニュースを読むアナウンサーの仕事をした時期もありました。

    が、ハリウッドのお仕事をとれるようになってからは、ずっと映画、テレビ、コマーシャルですとか、声優の仕事、広告の仕事で生活をしてきました。

    98年には、ハリウッドに渡ってからの自分の体験記が「ハリウッド女優のOL奮闘記」で文芸春秋から出版されて、そのあと、映画、雑誌や女性誌で連載をいただいたり、エッセイなど4冊を出版いただきました。

    で、華やかな女優というキャリアを追いかける一方でですね、自分の内なる、内側の内面の世界が葛藤でいっぱいで精神的に苦しい時期があったので、様々なエネルギーヒーリングですとか、自己啓発セミナーやワークショップなど。

    いろいろ通って癒されたい、楽になりたいと10年くらい模索してきました。

    8年ほど前にホロトロピックブレスワークという呼吸を使った、無意識に溜まった感情エネルギーのしこりを身体から解放するというワークショップを受けてから、自然治癒力と対話ができたり、ビジョンを見たりといった、潜在意識の中のインテリジェンスへタップインするかのような体験をしまして。

    これはすごいぞ思って勉強しまして、2016年の夏にスペインのホロトロピックブレスワークのファシリテータの認定を受けました。

    そして、パートナーのマイケルと一緒に今では個人としては世界で一番大きなスケールでのホロトロピックブレスワークのワークショップを行うまでになりました。

    また、ロサンゼルスでフラクタル現象学の開発者でおられる、一色真宇先生にお目にかかりまして、フラクタル心理学を勉強し始めて、現在はフラクタル心理学のカウンセラーとして英語でカウンセリングを行ったり、一色先生と一緒に英語でクラスを開催しています。

    このホロトロピックブレスワークとフラクタル心理学の素晴らしいテクノロジーを世界に広めたいと思いまして、両方の理論を組み合わせて「Train Your Brain」というタイトルのワークショップをパートナーのマイケルと開催しています。

    この「Train Your Brain」の短い、ちょっとコンデンスしたバージョンを、インナーアウェアネスワークショップとして今回日本へご紹介させていただきたいと思っているところです。

    赤塚

    ありがとうございます。今後さえみさんは今の話に出てきたワークだったりを日本にいらっしゃって開催されたりとか、あと、オンラインライブでも今後開催されるご予定だということで、この動画の下に案内のリンクを貼ってますのでぜひご覧ください。見るだけでも面白いです。

    はい、で、さえみさんにもう少し後でも詳細をお話いただくんですけど、その前にここまでの3回について簡単に振り返ってみるとですね。

    第1話:選択肢のあくま

    まず、第1話では、現代では選択肢が多すぎる、選択肢の悪魔が存在するという話をしました。

    この選択肢の悪魔は僕たちに「選べて嬉しい、選べるなんてなんて私は自由なんだ、こんなにもたくさんの中から選べる」っていう嬉しい感情を与える代わりに、僕たちが自分で自分自身の新しい選択肢を創る能力を奪っていった。

    その結果、僕たちは自動的に「どれにしようかな」という発想をするようになってしまって、自分で考えることができなくなった。

    これが「AIで仕事はなくなるのか」ということを考えるときの根本にあって、仕事はある中から選ぶと思っている。

    だからどの仕事がなくなるのか、どれが残るのかが気になってしまうという話を第一話ではしました。

    そうではなく、仕事というのはある中から選ぶのではなくて、あなたの中にある社会から求めらている、必要とされている才能・スキルを使って、価値を創って提供してく、その過程が仕事である。

    こういう風に考えれば、仕事はなくなりようがないし、AIに奪われようがないし、何よりあなた自身のユニークな才能とか、独自の価値観とか信念を使って、表現して生きていけるっていうことですね。

    お子さん、お孫さんもそういう風に育てていくことで、将来が不安どころか、将来が楽しみで仕方なくなる、どんな時代でもユニークな才能を発揮して生きていける自慢の息子、娘になっていくわけですね。

    第2話:チャンスの本質

    はい。そういう話を第1回でして、次に、第2回ではチャンスの本質ということで、今世界に流れる大きな2つの波、テクノロジー化とグローバル化について話しました。

    この2つは逆らっても無駄な世界の大きな波、流れであり、この2つに逆らうんじゃなくって、受け入れて利用することで、世界中のチャンスに自由自在にアクセスできるということでした。

    変化に乗り遅れた人とか、変化に流されている人っていうのは、満員電車にのって、カップラーメンを食べて、いつ首になるかという恐怖を抱えながら、異性にももてない人生を歩んでいる。

    調査によって変わるけど、最近では20代の男女の60%~70%は恋人がいないらしい。

    その一方、10代で億を稼ぐ若者がいたりとか、TVに出ているこれまでの有名人以上に人気でカリスマ的な存在になるYouTuberがいたりとか、ゲームの実況をして大企業の社長以上に稼ぐ人が出てきたと。

    もっと身近な例でも、月に1万円未満で海外のネイティブから英語のレッスンを受けられたり、自分の価値観と本当にマッチする男性、女性と出会って結婚したりとか、とにかくアイディア次第、考え方1つであらゆるチャンス・可能性を手にできる時代になったという話を第2回でしました。

    第3話:独自の価値観

    で、第3話で、せっかくそんな時代になったんだから、自分の好きなことをする時間を増やしていきましょうよという話でした。

    昔は好きなことを仕事にしろなんて言うと、「きれいごとかなー」と思われても仕方ない面はあった。

    でも今はそうではなくて、実際に好きなことを仕事にできる環境ができて、今や好きなことをしている人の方がお金で言えば大きな金額を稼いでいるし、人気者になっているし、肉体的にも精神的にも健康になっている。

    いわゆる幸せになっている。そういう時代になりました。

    だから、まずビジョン、あなた自身の価値観、才能とか、やりたいことを見つけていきましょう。

    それが何よりもまず大事ですよと。

    それを信頼できる人生のガイドラインにしていきましょうね、という話を第3回でしました。

    本当の実力・本物

    で、ここで、川澄先生に最初に出していただいた図につながっていきます。

    この図はですね、僕たちが本当に実力のある本物になっていくために必要なことをまとめようと書いた図なんですが、これを見てもらうとわかる通り、一番下に「ビジョン(Vision)」というのがあります。

    結局これが一番の土台なんですね。

    自分はこれからどこに向かいたいのか、何を成し遂げたいのか。

    これがわからなければ、何を学んでも無駄とは言いませんけども、あまり意味がないし、誰かが引いたレールに乗せられて、誰かに利用される、カモにされる人生になってしまうんですね。

    だから、今は仮想通貨だ、なんとかトレーディングだとか、なんとか集客だとか、なんとかスクールだとか、何か言われるたびにぶれてしまって、どこにもたどり着かない。

    お金と時間を失って何も残らないどころか、まったく望んでいない場所にたどり着いたということになってしまいます。

    そう、だからまずは一番の土台であるビジョンを持つことが大事だということです。

    で、もちろん、ビジョンといってもいきなり大きなことを考える必要はなくて、最初は今あなたがやりたいこと、好きなこと、それでも難しければやりたくないことをやめるというところから始まって、人生をかけてビジョンを徐々に作り上げていけばいいということをお話ししました。

    ビジョンの横に「want to」というのが書いてありますが、これはそのままやりたいことですよね。やらなければならないことではなくて、やりたいことだけをやるという。

    これは、コーチングを日本に広めた有名な苫米地さんていう天才が言っている言葉なんですけど。最初はこちらからでもいいんですね。

    まずは自分自身について、このやりたいこととか、ビジョンていうのをあなた自身が考えて。

    で、お子さんについても、才能・やりたいことをどうすれば「自主的に」見つけていける子になるかっていうことを考えて育てていってほしい。

    自分自身の人生に帰還

    そういう風に時代にマッチした子育てをしていければ、お子さんは才能を活かした仕事をして、お金も稼いで、人気者になって、将来の不安とかは吹き飛んで、この子は大丈夫という絶対的な安心感が得られる。

    そうすれば、あなたは何も心配なく安心して自分の人生を生きることに戻ってこれるというか、自分も成長しようという風に考えられますよね。

    で、もしかしたら将来お子さんと一緒に仕事とか何かをする日も来るかもしれない。

    そういう風に考えれば未来にはチャンスしかないということなんですね。

    で、最終的にはこの自分の才能を見つけて磨いてスキルにして、それを社会が求めていること、社会のニーズとマッチングして、価値を構築して提供する。

    そういうまさにビジョンというところまでいきたいわけなんですけど、最初から大きなことを考えすぎると、最初の一歩が踏み出せなくなります。

    だから、まずはやりたいことは何か、自分が子供のころから好きなことの本質はなんなのかを考えて、まずはスタートすることで、徐々に本当のビジョンが創られていくということですね。

    そうやって一歩を踏み出して進んでいくと、ビジョンとかやりたいことっていうのはどんどん変わっていって、どんどん本当のところに近づいていきます。

    だから、「今日決めたことを一生守らなきゃ」みたいなことは思わなくてよくて、変わっていってもいいんですけど、ただ、ちゃんと自分の中にやりたいこととかビジョンを持っておくことが大事だということですね。

    そう、で、この辺りについて、ここからさえみさんにお聞きしていきたいと思います。

    佐恵美さんは、さっき話にありましたけど、日本の大手企業でOLをされていたんだけど、まさにこの自分の中の何かが違うと思い始めて、単身日本を飛び出してハリウッドに行って、実際に女優になって、本も出して、で、今またそこから次のステージに進もうとされていると。

    その日本を飛び出したときの心境とか、さっきも少しお話いただいたんですけど、その前からでもいいんですが、なぜOLになったのかとかね、その時の心境とかってどういう感じだったんですか。

    佐恵美さん

    はい・・・そうですね。OLになってからも「やりたいこと」っていうのがなかったんですね。

    ほんとに何にもなくて。

    なんのために生きてる?

    「自分は何のために生きているんだろう」っていう疑問が沸き起こったんですね。

    それは結婚してくれるっていうボーイフレンドがいて、結婚を意識し始めたときに、これまでずーっといい娘をやってきて、いい生徒、学生をやってきて、いいお友達、ガールフレンド、職場の同僚とかいろいろ役をやってきたつもりでいて。

    結婚を意識したときに、これからいいお母さんになって、いい奥さんになって、いいお母さんになるんだって思ったときに、そういういろいろな役柄をこなしていくだけの自分に「えっ、私っていったい何なんだろう」っていう疑問が生まれたんですね。

    赤塚

    それまではもう優等生だったという感じなんですかね。

    佐恵美さん

    そうですね。学校ではものすごい勉強して優等生で、学校の学級委員とか生徒会とかやっていたんですけど。

    今思うと、強迫観念でやらなきゃいけないという、何かこう自分に拍車をかけるものがあって。

    いつも駆り立てられるようにやってきたんですけど、初めて「自分で何がしたいの」って思ったときに何も見つからなくて。自分に初めて聞いたんですね。

    「何にもないの?やりたいことってホントにないの?」

    って何度も聞き返したら、やっと脳が答えを出してくれて。

    それが「ハリウッドへ行って、アクティングスクールに通いたいんだよね」、という答えがが返ってきたんですね。

    生きてる!実感

    青春映画を見たりしてあの人達みたいに「生きている、アライブ!してる」そういう姿にものすごい感動を受けていましたので。

    ああいうことを経験してみたい、ああいう人になってみたいというのがありまして。

    それだけが唯一の自分の夢というかやりたいことだったので、結婚する前にちょっと最後の青春を楽しむという意味で、貯金もたまたまありましたので、ちょっと1年、2年くらいいやって帰ってこようっていう。

    最初はそういう気持ちで出かけたんです。

    赤塚

    なるほど。最初は1、2年ちょっと・・・ちょっとでもないですけど。ロサンゼルスまで行くわけなんで。

    最初はなんかそれをライフワークにするというよりは、その時やりたいことがあったからまず行ってみようという感じで行ったということなんですね。

    結構思い切りがいいというか、すごいですよね。

    佐恵美さん

    やっぱり、お勤めをやめて、結婚してくれるという相手を残して、そこで決別したわけではないですけど、フィジカルには離れて、自分のなじみのある世界を後にして、やはり安定を捨てて未知の世界へ足を踏み入れようとしていた時期ですから、それは本当にものすごい不安を感じていました。

    一歩踏み出す勇気

    でもやっぱりそこで、あえて一歩を踏み出すことが勇気であり、そこまでしても突き動かされるやりたいという好奇心ですとか意欲が、その不安を上回った。

    そのなかでこう、した体験というのはものすごい学びであり、自分の強さを見つけて驚くこともありましたね。

    で、挑戦したり体験したりするとやはり自分が成長しますし、またそういう体験によって視野が広がることによって、今までそれまで本当に思いもしなかった選択肢が見えてくるようになったんですね。

    思いもかけない嬉しい出来事が面白いように続いて起こったりもしました。

    で、だんだん仕事が欲しいとか、最初はエージェントが欲しい、オーディション行ってみたいとか、目の前にハードルがどんどん現れてくるんですね。

    で、そこにほんとにがむしゃらになって、わき目も振らずにこう、飛び越えていくことで、自分の夢に向かって突き進んでいっている時期がありましたね。

    赤塚

    日本を出たときは「want to」というか、やりたいことという感じでまずいったわけなんですよね。

    ビジョンというほど大きいというよりは、まずはこれがやりたいなーという感じで。

    佐恵美さん

    今やらないとできないな、できなくなっちゃうというのが。結婚して子供ができたらそんなことできませんから。

    そこでもやっぱり選択があって。

    日本の皆さんから、結婚してくれる人がいるというのに、何を馬鹿なことを考えて!

    と反対されて。

    で、アクティングクラスに行きたいなんてとても言えなくて。

    恥ずかしい・・・

    というのは、お勤めしてた1流企業はそれこそエリートと言われる方ばかりいらっしゃって、その皆さんから「アメリカに語学留学するなんて恥ずかしい」って言われて。

    「アメリカ行くんだったら博士号取ってくるとかMBA取ってくるとか、それくらいのことしないと恥ずかしいぞ」とか言われて。

    で、ほんとに、自分の夢をあまり人に言えないまま、自分の中で不安とともにずーっと自分の胸の内におさえてやってきたので。

    なんていうのかしら、自分にも勝気なところがありましたので、泣いて負けて帰らないという意地があったんですね。

    やっぱり夢に向かって突き進んでいくための選択、決断すると、決断とは決めて断つと書きますようにやっぱりほかのオプションを捨てないといけないんですよね。

    1つを選ぶ、で突き進むからこそ向こうにある扉が開いてくれるのであって。

    ほんとに泣いて、負けて帰れないという意地がありましたので、毎日こちらに来てからは悔し涙を流すことが毎日だったんですけれど。

    でもほんとに泣いて帰るのであれば、残りの貯金を全部下ろして、アフリカまでの片道航空券を買って、アフリカのサファリへ行って、猛獣へ食べられて、で屍が土へ還ると。

    そちらを選択しようと思ったので、帰るんだったら死んだ方がいいみたいなくらいに覚悟を決めて、オプションを捨ててしまったんですね。

    それがやっぱりこの、前進する私のドライブになってくれたんだと思います。

    赤塚

    そのやりたいことプラス意地もあったし、覚悟もあったしということで。

    最初はやっぱり「やりたいこと」で来たんだけど、どんどん次の扉が見えてきたということですよね。

    最初の一歩を踏み出したからこそ次がどんどん見えてきたというところなんですよね。

    佐恵美さん

    はい。で、そのあとは、夢に向かってひたむきに走っているときってそれだけエネルギーを注がないといけませんから、ほかのオプションをこう、切り捨てながら黙々と、わき目も振らずに目の前のハードルを突き進んでいって。

    ひたむき・まっしぐら

    やっぱり、失敗したら恥ずかしいとか自分にもできるかどうかという懐疑心も生まれる余裕もないほど、ほんとにひたむきにまっしぐらに進んでいっている時期がありました。

    英語力を磨くとか、演技力を磨く、オーディションをこなす、技術を高めるといった、自分の能力を高めるために毎日毎日コツコツ淡々と積みあがていたんだなと今になると思ったりします。

    そういうやり方で28年間、ハリウッドの女優業と日本でのエッセイの執筆で生計を立ててこれたんですけど。

    2010年には、憧れのハリウッドヒルズに高級コンドミニアムを購入することができたんです。

    このコンドミニアムを買うときのプロセスも「絶対に買う」と決めて頭金口座を開いて貯金を始めたんですね。

    で、オンラインで1年くらいかけて何百というコンドミニアムを見て、こういうのがいいなー、ああいうのがいいなーというイメージを頭の中で作り上げていったんですね。

    結局、こんな場所に住みたいなという素敵な場所があったんですけど、私の予算を大幅に上回るものでした。

    でも目の保養にと考えてそこを何度も何度も見ていたんですね。

    それから8か月、10か月、1年経ってもピンとくる場所が見つからなくて、あきらめるしかないかなと思ったときにですね、その憧れのコンドミニアムの1室がガクンと値段が下がったんですね。

    で、そこをすぐ見に行って、さらにネゴシエーションをして値切ってそこに決めて、めでたく購入ができたんです。

    その時も絶対に妥協して決めない、妥協するんだったら買わないと決意を、決心を決めていたので、そういう思いが招いた結果だったのかなと思います。

    赤塚

    なるほど。自分の中に確かな何かがあったっていうことですよね。ブレない何かが。

    佐恵美さん

    また、ハリウッドという華やかな場所で暮らしていながらも悶々とする時期があったというのを最初にもお話したんですけども。

    初めての主演映画をロケ地のニューオーリンズで撮り終えてロスに戻ってきた時にですね、そこで初めて「あー、これで自分もハリウッドのアジア系女優さんたちと同じスタートラインに立ったんだ」と勘違いしてしまったんですね。

    そしたら、今度はそれまで自分の中から湧き出てくる興奮とか感動を外側に求めるようになっちゃったんですね。

    そして、今度はコンペティションとか競争世界、オーディションで仕事を勝ち取るんだ!という感覚になってきてしまって、だんだんこう精神的に疲れるようになってしまって、低迷期に入ってしまったんですね。

    その中でも仕事を取りながら10年くらい悶々としていたんですけれど。

    今こう振り返るよとよくわかるのは、安定っていうか、ある意味安定してしまうと脳が暇になるんですね。

    暇 = 恐怖

    脳って暇になるとほんとに恐怖を生み出すんですね。

    がむしゃらにやっていた時は常にコツコツ淡々と能力を積み上げることをしてきましたけれど、今度、自分と周りを比べるようになってしまってからは、自分が持っていない物事にフォーカスをおくようになってしまって、欠乏感を持ちながら暮らすようになってしまって。

    無意識のうちにこさえた被害妄想の中にはまり込んでしまって、気が付いたら出られない、もがいて苦しい時期があったんですね。

    で、いろいろなヒーリングですとか、自己啓発セミナー、ワークショップをそれが理由でいろいろ見て歩いて試してみたりしていたんですけど。

    やっとこの、ホロトロピックブレスワークっていう、とフラクタル心理学に出会ってから、脳が少しずつ変わってきているんですね。

    で、今は仕事をもらう役者をやめまして、自分でやりたい役柄やストーリーを生み出す役者になろうと今考えているところです。

    今年になってからオーディションに行くことをお休みしているんですけども、今は発信するための自分の舞台、ステージをプロデュースする方向へ向けてやっと動き出したところなんです。

    赤塚

    なるほど・・・。今のお話を聞いていると、最初は自分の中からのやりたいことで進んでいたんだけど、だんだんあれですよね、途中からオーディションに受かるとか、人に勝つとかそういう外側からの欲求に目が行っちゃって、気づいたらそっち側にはまり込んでたっていう感じなんですよね。

    佐恵美さん

    そうですね・・・。そうするとほんとに周りの影響、周りからの外側からの影響に揺らされるんですね、自分の心が。

    ものすごい動いて揺れたり迷ったり葛藤したり。

    それは少し苦しい時期がありました。

    赤塚

    なるほどなるほど。で今は、新しい選択肢を創ってるというか、自分がやりたいことを自分から発信して、こういう役を私はやりますっていう風にされてるっていうことなんですね。

    佐恵美さん

    こういうお話を作りたい、こういうストーリーをこさえたいっていう風に。

    今回もやっぱり夢が巨大なので、たどり着きたい目的地が途方もなく遠いところにあるような気もするんですね。

    で、またあの、今不安に、東京を離れてロサンゼルスに1人で来る時の不安と似たものに襲われて、ここ1年ほどですね、なかなか一歩を踏み出せなかったんですね。

    この不安と真っ向から向き合ってみましたところ、この不安がですね、こんな年になってまたゼロから始めて、もし自分に才能がないことがわかったらがっかりして絶望するかもしれないよという感じのメッセージだったんですね。

    才能は自分で開発する

    で、先行く先輩方にいろいろ相談させていただいたところ、言われたのがですね。

    「才能があるか、ないかっていうのはあまり関係ないんですよね」

    って言っていただいて。

    「才能は自分で開発するものだ」

    とおっしゃっていただいたんです。

    「積み上げていくものですよ」

    と表現していただいて、背中を押していただいたような感覚がありました。

    でまた、アメリカに来た当時のように、怖くて夢の一歩を踏み出せないような臆病者であれば、私は生きている資格がないと自分を叱咤激励して、やっとここでまた未知の世界へ踏み出そうという決意ができたところです。

    赤塚

    なるほど・・・。はー・・・。

    毎朝の決意

    佐恵美さん

    毎朝起きたときに、決意するんですね。

    今日もまた1cmでも進もう、前進しよう、何かを創ろう、書こう、クリエイトしよう

    ということを決意して、そうやって毎日毎日決意をすることで脳内回路のある部分がちゃんと矯正されて、迷いもなく、ぶれもなくなってくると考えているところです。

    赤塚

    うーん。なるほど。で、そういう活動もされつつ先ほどあったように、佐恵美さんがそういう風になったきっかけだったブレスワークとかフラクタル心理学を広めるっていう活動も今後一緒にやっていきたいという感じなんですね。

    佐恵美さん

    そう思います。やっぱり自分が被害妄想の中で無意識に作ってしまったお話にトラップされている、はまり込んでしまって、もがいていた自分を思い出すと、やっぱりそういう方がたくさんいらっしゃって、ブレスワークのワークショップなんかにも来てくださるんですね。

    なので、皆さんがそういう自分で作ったお話、ストーリーの中から出られるんだっていうことを、認識できるようなサポートができるようなワークショップを広めていきたいなーと考えています。

    ここから後編のビデオ

    佐恵美さん

    被害妄想の中で無意識に作ってしまったお話にトラップされている、はまり込んでしまって、もがいていた自分を思い出すと、やっぱりそういう方がたくさんいらっしゃって、ブレスワークのワークショップなんかにも来てくださるんですね。

    なので、皆さんがそういう自分で作ったお話、ストーリーの中から出られるんだっていうことを、認識できるようなサポートができるようなワークショップを広めていきたいなーと考えています。

    赤塚

    なるほどなるほど。楽しみですねそれは。はい。ありがとうございます。

    次の道が現れる

    さえみさんのお話を聞いているとわかるんですけども、確かに必ずしも常に言語化できているとは言えないこともあったかもしれませんが、自分の中の価値観とかやりたいこととか、信念、理想みたいなものがあって、それに素直にしっかりと従って進んでいるときは、やっぱり前にどんどん道が広がっていったという感じなんですよね。

    そう、で、最初にも話したんですが、今後僕たちが生きていくにも、子供たちを育てていく際の信頼できるガイドラインという意味でも、自分の中にビジョン、やりたいこと、向かいたい場所、自分の軸、価値観、信念みたいなものを常に土台として持っておく必要があります。

    それは進んでいく中で徐々に変化していくものではあったとしても、土台として自分の中に持っておかないとブレブレになってしまいます。

    なぜこんなにしつこく言うかといえば、とにもかくにもこれがないと、あなた自身の人生をスタートできないからなんですね。

    「他人の顔色をうかがって、波風立てないように生きてきて、気づいたら50歳になってました。やりたいことはもうわからないです」とか、そういうのはまずいわけです。

    特に自分のお子さんには絶対そんな人生を歩んでほしくないと思っているはずです。

    だからまずはビジョンという大きなものでなくても、最初の佐恵美さんのきっかけになったもののように、こういうことがやりたい、少なくとも今は!これがやりたい!というものでいいので、それに対して自信と勇気をもって歩み始めてほしいんですね。

    で、今回のさえみさんの話を聞いてそれで人生は動き出すということが、すごく分かったというか、とてもよかったと思います。

    で、そういうビジョンとか、最初に自分がやりたいことを見つける方法っていうのは、せっかく世の中にすでにたくさんあるわけなので、自分に合うやつを使ってまずは創ってほしいんですね。そういうものを。

    例えば第3話で話したのは、自分が子供のころから人にやれと言われなくても好きでやっていることとか、続けていること。その中にあなたの才能が見つかるかもしれないっていう話をしました。

    こういう方法論ていくらでもあって。

    葬式で何と言われたい?

    有名な7つの習慣だったかな、そこに書いてあるのは、自分が死んで葬式が開催されたときに、参列者からあなたはどういう人だったと賛辞を贈られたいか、考えてみるというのがあるんですね。

    自分が死んだときに家族、友人、仲間たちに何と言われたいか。

    例えば、あなたに出会って本当に良かった、人生がよくなったっていう風に言われたいのか。

    それとも「あの人は世界を変えたよね」っていう風に言われたいのかとか、他にも様々あると思うんですね。

    どういう人だったと言われたいのかという中に、あなたが本当に達成したいことが隠されている、かもしれないということです。

    他の方法だと、似ているんですけど逆に死の間際に私の人生はこうだった、これを達成したと思えば、死の瞬間に満足できることは何かなっていう風に考えるというのもある。

    例えば死の間際に、「私は自分に正直に生きられた」って思いたいのか、それとも「できることはすべてやった」と感じたいか、これも様々あると思う。

    こういう問いかけをしてみると、自分の中の価値観の優先順位が見えてくる。

    そこから今に戻ってきてじゃあ何をしたいのかという第一歩から考えてみるっていうのが、1つ方法としてあります。

    他にも有名なものだとブレインダンプというのがあって、簡単に言えば、テーマを決めてとにかく思いつくままに書きまくるというものなんですけど。

    それこそ私がやりたいは何なのかっていう風にテーマを決めて、例えば最低100個書いてみるんですね。

    そうすると、最初はなんか上っ面のやりたいことが出てくるけど、どんどん書いていって、「もう出ない」となって、「でも100個書かないと」となってきたあたりから、徐々に本当にやりたいことが出てくる場合があると思うんですね。

    こういういろんな方法論があるので、そういうのを使ってまずはあなたの人生の方向性を最初に決めてほしいんですね。

    そうしてこそ、その上に乗せる知識とか経験とかが活かされてくるということです。

    あんまり僕ばかり話していてもあれなので、例えば川澄先生に振ってみたいんですけど、ビジョンとか生きかたとかやりたいことって聞いて、何か見つけ方とか、見つけ方じゃなくてもこれまでに心に残ってる言葉とか何かありますか?

    色々最近本読まれたりしてると思うんですけど。

    安定と進化のバランス

    川澄先生

    そうですね。私はやっぱり安定していた時期、勤務医をしていて、このままとりあえず安定して生きていけるだろうなって思っていた時期があったんですけど。

    やっぱりそういうときに「でもそれでいいのかな」っていう思いがあった時に

    現状維持は衰退である

    という言葉を聞いて、結構ショックを受けて、変わらなきゃいけない、何かしなきゃなって思いました。

    赤塚

    なるほど。なんか安定していて、でもソワソワするっていうのはさっきの佐恵美さんの話とも似てますよね。

    なんかそういう時期があるんでしょうね。

    現状維持は衰退であると。いいですよね。これだけ世の中が進化してると、現状維持っていうのは当然自分だけで見たらそうかもしれないんですけど、世の中が進化しているんだったら、世の中から相対的にみると衰退してるっていうか、退化してるって感じですよね。

    そう。例えば今はどういう言葉がピンと来たかというお話で聞いたんですけど、例えばそういう現状維持は衰退だっていう言葉が何となくピンと来たんだとすると、そっからいろいろ見えてくることがあるんですよね。

    例えば、そうだな、「あー私は成長とか進化を求めてるんだな」とか「成長したいんだな」とか。

    結構この成長したいっていうのは本質に近いというか、やりたいことの中でも結構深いところにあると思うんですけど。

    それが分かれば、何をやるにも「これで私はどう成長できるんだろう」っていう視点を持つことができて、「この知識とか経験をもっと成長につなげるにはどうすればいいんだろうか」っていう発想ができるようになりますよね。

    そう。で、ちょっと話それますけど、成長っていうのは、川澄先生のサブ機能である外的直観機能が求めることなのでその面でもすごくいいと思います。ぜひもっとサブ進化してください。

    そう、で話を戻すとこういう風にピンときたとか、心にぐっと来た言葉からも自分が求めていることが見えてくることがあるっていうことですね。

    さえみさんは逆に何かありますか?逆にっていうのも変ですけど。

    さっき「決断は決めて断つことだ」っていう言葉が出てきましたけど。

    OL時代とかハリウッド女優時代とか、あと最近でもいいんですけど、転機になった言葉とか、逆に具体的にやりたいことを見つけるためにこういうワークをしたとか。

    もしかするとブレスワークとかの内容に入っちゃうかもしれないんですけど、そういう何か言葉とかありましたか。

    恐怖=正しい道

    佐恵美さん

    そうですね。やりたいことっていうのは、私の場合は「うわー!面白そう!」って好奇心がそそられるのと同時に、「あー!いいなやってみたいな」っていうことに対しておののくような恐怖が混じるんですね。

    そういう感覚が生まれたときにほんとにやりたいことなのかなっていう感覚がありますね。

    やっぱりさっきも話したように未知の世界へ一歩踏み出す時っていうのはすごく不安があって、失敗したらどうしよう、自分にちゃんと能力あるのかなとかいろいろ風に思うんですけど。

    印象に残る言葉で、イーロンマスクが「失敗は成功の反対ではなくて、失敗は成功へ向かうプロセスの一部です、方法の一部です」っていう風におっしゃっていたのを読んで。

    トーマスエジソンもそうですけど、何度も何度も実験を重ねて失敗して、何万回って失敗してやっと電気がついたっていう例もありますし。

    やっぱり未知の世界で起こることは予測も、予想もできないことばかりですから。

    でも、そこにこそ無限の可能性と人生の醍醐味があるんだなーと信じて進んでいきたいなーと思いました。

    あと、新しいことを始めたり開発したり、皆がやっていないことに挑戦しようとする時って、必ず周りから意見されたり中傷されたりしますよね。

    でも、世の中で影響力を持つ成功者の誰もが、成功への過程で叩かれて中傷された経験があると思うんですね。

    で、やはりそういう前衛的な方たちっていうのは、安定にしがみついて変わりたくない、成長したくないという世の中の大半の人たちにとっての、変化を象徴する脅威的な存在になっているからだと思うんですね。

    なので、自分も新しいことを始めるにあたって、周りからの攻撃を受けるようになったら、反撃したり守りに入るのではなくて「あっ、これは自分がよくやっている証拠なんだ」っていうバロメータにして進んでいきたいと思います。励みにして。

    赤塚

    なるほどなるほど。そうですね。1個前のトーマスエジソンとかもよく言いますよね。有名なので「私は失敗したのではなくて、うまくいかない方法を見つけたんだ」ってエジソンは言ってたとか。

    失敗というよりは成功に向かっているプロセスなんだっていう風にとらえていると。

    で、そうですね。やっぱり新しいところに行こうとすると、その人だけどっかに行っちゃうんじゃないかっていうことで。

    よく言われるのが、親しい人ほど反対すると。近くにいる人ほど心配だから引き留めようとするということも言われるし。

    逆に遠くの人からすると、成功者に対して批判とか非難があるっていうのはよく言われることですけど。

    そういうのを、いちいち反対とかしてるんじゃなくって「あ、自分はちゃんとこれまでにないことをやろうとしてるんだ」っていうバロメータとして見るっていうことですよね。

    それはすごくいいなと思いました。

    はい。

    あなた自身への忠誠心

    そう。今回はビジョンとかやりたいことというテーマで佐恵美さんをお呼びしてここまでお話してきたんですけど。

    ここでもう一回、最初の図に戻ります。

    で、今日話したのがこの図の中の一番下ですよね。ビジョンとかやりたいことですね。

    で、この土台があったうえで、今後、どうやって僕たちの能力、この図でいうabilityのところですよね、を伸ばしていって、その上に今度はベースの知識を乗せて、そこにさらに最終的にスキルだとか、さらにその上にはテクニックみたいなものもあると思うんですが、テクニックとかを自在に使いこなせるかっていう話をしていきたいと思うんですが。

    まずは一番下の土台、ビジョンとかやりたいことが重要だということですね。

    これがないとブレブレになるし、佐恵美さんも途中でそういう罠にハマってしまった時期があったということなんですけど。

    人生が進まなくなってしまうことがあるということですね。

    この上に、まず確固たる能力ですね。

    能力を乗せることで、あなたは人から見て、この人は本物だとか、信頼できるとか、ほんとに実力がある人だなとか、一緒にいると安心するなとか、センスがあるなとか、そういう風に見てもらえる本当のリーダー、実力者、カリスマになっていくための準備が整います。

    そこに心理学とか哲学みたいなベースとなる知識、ちなみにこの心理学、サイコロジーって後から見たら綴り間違ってるんですけどね、そこに心理学とか哲学みたいなベースとなる知識を乗せていって。

    そうすると、その上に乗ってくるスキルとか、さらにテクニックっていうのは自在に使いこなせるようになるし、効果が何倍にもなっていくということですよね。

    ちょっと今ふんわりとした話をしたので、この図をもう少しわかりやすい例えで例えてみたいんですけど。

    そうですね。男女関係でちょっと考えてみたいんですけど。

    息子をモテモテにしよう

    これを聞いてる方、もしかしたら女性かもしれないので、もし女性であれば息子をモテモテの男にしたいと仮に思ったとしましょう。

    一番上のスキルとかテクニックはそれこそ小手先のやつですよね。男性はこれまでに様々なテクニックを歴史上編み出してきたんですけど。

    お二人もたぶん使われたことあると思うんですけどね。

    例えばデートに誘うとして、「今日食事に行こうよ、今日の夜開いてる?」という風に言うと、イエス、ノーで答えられてしまうと。

    だからそうじゃなくて、「食事行こうよ、イタリアンとフレンチどっちがいい」みたいに行く前提で聞くとか、聞いたことありますかね。こういうテクニック。

    ダブルバインドとかいうんだったかな、こういうの。

    あとはイエスセットとかいってですね、「今日天気いいね」っていう、そういう必ず相手がうんとかそうだねって肯定するような問いかけを繰り返していって、最後にお目当てのデートに誘うとかのお願いをいれると流れで肯定されやすいとかですね。

    ほかには、似ているので、小さいお願いを積み重ねていって、絶対聞いてくれるような「ペン貸して」とかですよね、そういう小さいお願いを積み重ねていくと、どんどん人は一回お願いを聞く自分を作ってしまったらそれを崩したくないっていう一貫性が働くからそれを利用して最後に本当のお願いをぶち込むとか。

    あとはその逆もあるんですよ。絶対断られるような大きなお願いをして、罪悪感を相手に与えておいて、そのあと本当の小さなお願いを通すとかね。

    あとはそうだな・・・。毎日連絡していたのにある日突然連絡をやめることで、気になる存在になりましょうとかね。

    いくらでもあるんですよ。ほんと話し出すと止まらないくらいテクニックっていうのはあるんですけど。

    で、ただですよ、正直そういうテクニックだけで女性にもてようっていうのは、女性のお二人にいうのもあれなんですけど、到底無理なんですよ。

    例えば佐恵美さん、過去の男の中で全く興味のない男、眼中にもない男から毎日連絡が来てたとして、それがある日途絶えたとするじゃないですか。

    どう思いますか?興味わきますかね?それで。

    佐恵美さん

    やっぱりそうですね。「あれ、どうしたんだろう」って思いますよね。なんか悪いこと言っちゃったかしら、なんか言って傷つけたのかなっていう、悪いことしたかなっていう罪悪感のようなものが生まれますね。確かに。

    赤塚

    うん。ただあれですよね。ほんとに、全く興味なかったとすると、まあでもまあいいやっていう感じですよね。それで終わりっていう。

    実はヘタすると、今、全く興味ない男から毎日連絡が来てたとして、ある日途絶えたら興味わきますかねっていう話だったんですけど。

    ほんとに興味なかったりすると、なんていうのかな、途絶えたことに気づかなかったりするんですよねそもそも。

    佐恵美さん

    かもしれない笑

    赤塚

    そう笑。「あ、そういえばきてないや」みたいな。なんか悪いこと言ったかなっていうのはある程度興味ある人なんですよ。

    男として興味あるかは置いておいて、仕事仲間だとか、そういう感じなんですね。

    ほんとに興味ない人だったらたぶん来てないことに気づかないんですよ。

    後から言われて「あっ、そういえばなかったねー」みたいなそういう感じなんですよね。

    だから、ここで言いたいことは、どんなにテクニックを使っても、そもそも男として魅力がなかったらそういうテクニックって全部無意味なんですね。

    イエスセット法とかいったところで、絶対ノーというじゃないですか。行きたくなかったらそいつと。

    だからどうしようということで、まあ、男はまた考えたわけです。

    で、次に出てきたのが、ベースの知識ですよね。このスキルの下にある、テクニックの下にあるベースの知識。

    じゃあ女性はどういう男に魅力を感じるのかとか、そもそもさっき言ったテクニックがどうして有効なのかね。

    心理学とかが必要になるわけですよ。

    人が笑う理由

    例えばこれも話し出すと長くなるんですけど、よく言われることで例えば大統領みたいな男の人がいたとしますよね。

    そうすると、あまりに男のステータスが高すぎるんで、女性はこの人魅力的だなーとは思うんですけど、この人は別世界の人だなーと同時に思ってしまって、逆に眼中から外れてしまうと。

    だから、コミュニケーションの中に笑いを入れることでバランスを取る必要があって。

    だけど自虐的な笑いをしてしまうとステータスが下がりすぎてしまうから、それ以外の方法で笑いを創り出す必要があって。

    はい、笑いが発生してしまったんですけどね笑

    そう、じゃあ人はどういうときに笑うのかっていう風に考えていって、それには2種類あってとか、そういう話につながるわけですね。

    そういう根本的な知識がここでいうベース知識ですよね。心理学とか哲学とか。

    そう。ただここでもう一歩考えると、そもそも本当に魅力的な男だったらそんな知識もテクニックもいらないわけですよね。

    むしろ女性側から誘いますよっていう話じゃないですか。

    本当に魅力的な男、ビジョンをもってて、高い能力をもっててそれに向かっている人ですよね。

    それがこの土台のビジョンとabilityの部分です。

    ここが強いと知識とかテクニックとか必要ないわけですよ。

    むしろ女性側から誘いますという話になりますよね。

    それがその人自身の能力。

    これがあれば、知識とかテクニックをすっ飛ばして存在だけでもてるようになるということですよね。

    で、ちょっと話が今それたんですけど、完全に。

    女性にもてるっていうのはそれだけで数日間話すことがあるので、これくらいにしておくんですけど。

    こういう風に土台の方こそ重要なんですね。何を言いたいかっていうと。

    テクニック=チャラ男

    上の方のテクニックっていうのはしょせん小手先のものなんですけど、下の方のビジョンとか能力みたいな土台があれば、上に乗せる知識とかテクニックは最小限で済むということです。

    そして、その一番下にあるのが、それは能力とかではなくってビジョンとか、やりたいことなわけです。

    これがないとブレるんですよね。

    一生懸命頑張って、ようやく目標を達成した、目的地にたどり着いたと思ったら、実は全く嬉しくない、自分はまったく望んでいなかった場所に到着したというのは、笑えないといか。

    例えばさっきの佐恵美さんの話にもありましたけど、すごい能力とかを身に着けて、頑張ったんだけど、結局オーディションで人に勝つことが目的になってしまっていて、目標を達成したと思ったんだけど、実は自分はそれを望んでなかったっていうことが、一時期そういうことがあったっていうことですよね。

    この一番下のビジョンとかやりたいことっていうのがしっかりしていないと、その上に何を乗せても、自分が望んでいない場所に行っちゃうということです。

    興味ゼロの男の小細工

    だから最近、なんとか集客テクニックとかいろいろすごい流行ってるんですけど、ちょっと考えてみて欲しいのが、あなたが女性だとして、全く魅力的じゃない男性がですよ、さっき言ったみたいなテクニックを駆使して無理に自分の価値を上げようとか、気に入られようとしてきたらどう感じるかってことなんです。

    なんとか集客テクニック!とか高単価なんとか!とか言ってるのはそういうことなんです。

    それで3年後気づいたときに本当に自分が望む場所に向かえているんだったらいいんですけど、疑問を感じるんだったら、まずそういうテクニックは置いといて、何をやりたいのか最初に考えてみるといいということです。

    そう。で、そのためには、まずは今やりたいことからでいいから、一度考えてみると。

    そうして考えてから次の一歩をまずは踏み出してみると、さっきの佐恵美さんの話のように、次第に目の前に次々とやりたいこと、そのための扉が見えてくるということなんですよね。

    そう。言ってみれば今日の話はこれだけです。一言で終わるんですよね。

    あなたの人生をはじめる

    「まずはやりたいことを考えて一歩踏み出してみよう」という一言で終わる話なんですけど、なんで1時間もかかるんだという話なんですが、まあこれもキャラということですね。

    今回、川澄先生、佐恵美さんにお話いただいて、様々な視点・観点の話が出てきたと思うんで、1つ、2つでも気づきを得られたとか、ヒントが見つかったという風に思ってもらえたら、今回話してよかったなーという風に思います。

    なので、ぜひ今回の感想とか質問を私と川澄先生、佐恵美さんあてにぜひお送りください。

    それでは特別編の、佐恵美さん、川澄先生との対談を終わりたいと思います。ありがとうございました。

    ★重要★

    感じたこと、学んだこと、こうしてみようと思ったことや、「こういうことが聞きたい」といった質問など、メッセージを佐恵美さん、川澄先生、赤塚に送ってください。待ってます。

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